不動産を相続する際にまず行うことは、遺言書の確認です。遺言書が残されている場合は、記載された内容に従って財産分割を進める必要があります。遺言書を探す方法は、主に以下の4つです。

全国の公証役場で検索

法務局（遺言書保管所）で確認する

自宅や貸金庫を調べる

知っている親族がいないか確認する

平成元年（1989年）以降に作成された公正証書遺言であれば、亡くなった人が遺言を作成した公証役場でなくても全国規模で遺言の作成年月日・証書番号・遺言者の氏名・作成した公証人名を検索できます。また法務局の自筆証書遺言保管制度を利用している場合には、遺言者が亡くなった事実が確認されると、相続人等あらかじめ指定された方に遺言書が法務局に保管されていることが通知されます。

有効な遺言書がなかった場合には、法定相続人による遺産分割協議を行い、財産の分け方を決めます。法定相続人とは、民法で定められた被相続人の財産を相続できる権利がある人のことで、遺産分割協議は、この法定相続人全員が同意しないと無効となります。そこで、被相続人の出生から死亡までの戸籍謄本を取得して、相続権を持つ法定相続人を特定します。柏市役所や柏駅前行政サービスセンターで戸籍謄本などを取得しましょう。法定相続情報一覧図を作成し法務局で認証を受けることで、今後の手続きがスムーズになります。

相続財産の評価は、亡くなった方の財産を漏れなく把握することから始めます。不動産については、固定資産税の課税証明書や名寄帳で所有不動産の全体像を把握することで、適切に相続手続きを進めることが可能です。

相続財産の評価は、「遺産分割」と「相続税の算出」でそれぞれ異なる方法が用いられます。

遺産分割を行うための相続財産の評価は、一般的に「実勢価格（時価）」で行います。不動産の場合は、不動産会社に査定や鑑定を依頼することで、客観的な実勢価格を把握できます。

不動産の相続税評価は、土地については基本的に「路線価方式」で評価されますが、郊外などで路線価が定められていない地域は「倍率方式」で行われます。建物については、固定資産税評価額が相続税評価額となります。なお、相続税申告に際して、不動産評価を行う際は、税理士への相談をおすすめします。

法定相続人全員で、相続財産をどのように分割するか決定します。不動産の主な分割方法には以下の4つがあり、不動産の特性や各相続人の意向に応じて最適な方法を選択します。

不動産の名義変更手続きを行うために「相続登記」を法務局に申請します。2024年4月から相続登記が義務化され、権利取得を知った日や遺産分割成立日から3年以内に申請が必要です。不動産の相続登記には、遺産分割協議書や戸籍謄本などが必要です。

また相続税の申告は、相続開始を知った翌日から10ヶ月以内に行わなければなりません。

相続税には基礎控除（3,000万円＋600万円×法定相続人数）があり、被相続人の財産が基礎控除内に収まるのであれば申告は不要ですが、相続税の計算は複雑で専門的な知識が必要なため、税理士への相談をおすすめします。

柏市内の不動産相続に精通したK-コンサルティングでは、分けにくい不動産の分割提案や、相続後の不動産活用を見据えたサポート、士業と連携したワンストップ対応が可能です。 無料相談だけでなくセミナーなども行っておりますので、お気軽にお問い合わせください。